散歩へ行こうとしたトコロ、何となく肌寒く感じたので、薄手のジャケットを着て行くことにしました。

このジャケット、店頭で見付けてデザインが気に入ったものの丁度良いサイズがなく、少し俺には大き目なのです。

ブラブラと歩いて、いつも散歩中の休憩に良く使わせて頂く遊歩道沿いのベンチに腰を下ろしました。ベンチは3人掛けの物が二つ並んでおり、もう片方のベンチでは大学生ぐらいでしょうか、きちんとした身なりの若者が携帯電話で誰かとお話をされています。

「うーん…。そうでもないよ。そっちは寒いの?」

誰か遠方の方と話されているのか、寒暖の話題が耳に入って来ます。

「うん。いや今日は暖かいね。隣の馬鹿はコート着ているけど」

『お?』と思いました。「隣の馬鹿」とは状況から推して俺のことでしょう。大き目のジャケットが彼の目にはコートのように映ったのかも知れません。

悪びれる様子もなく、余りに自然にサラリと彼が言うものですから、怒りや悲しみというよりも単に唖然と驚いてしまいました。

不良っぽさの微塵もない清楚な青年でしたし。

オジサンとしては「これこれ君々、そんなことを言うモンじゃぁないよ」と叱るべきだったのでしょうが、今の時代、下手に注意をしてブスリ…なんてこともあり怖かったです。

特に知らない人間に対し「隣の馬鹿」等と平気な顔で言えてしまうような方が余計に何だか恐ろしかったと言うのもあります。

言う方も言う方で度胸があると言うか何と言うか…。「隣の馬鹿」なんて言われた方がキレてブスリ…なんてこともあるかも知れないでしょう?

まぁ「隣の馬鹿」が間違いなく俺であると言う確固たる証拠もないんですがね。(例えば青年と電話の相手の方との間で「隣の馬鹿」で通じる特定の人物がいるとか)

そんなことが今日はありました。