先日、宮部みゆきさんの同名小説を原作とした、ドラマ『模倣犯』が放送されていまして。

何となく眺めていたのですが、女優の中谷美紀さん演じるトコロの主人公、前畑滋子が万年筆でメモを録る場面が出て来たんですね。

前畑滋子は元々小説家を志していた現ルポライターという設定でしたから、或いは『本当は小説家になりたかった』という点を強調する為の小道具だったのかも知れません。

何かに付け影響を受けがちな俺のこと、

そういやぁ万年筆なんて使ったことがないなぁ…

なんて思い立ってしまったら、もう止まらない。

早速、入門用(?)として各所でオススメされていた万年筆、PILOT社の『kakuno(カクノ)』を買って来てしまいました(^_^;;

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相変わらずボロボロのパソコンデスクと保護色!

カラーリングも豊富なのですが、敢えて最も落ち着いたグレーを選びました。(てか欲しかったオレンジが売ってなかった)

パッケージには丁寧な説明書も添付され、その説明書に記された漢字にルビ(読み仮名)が打たれていることから察するに、

小さいお子さんにも万年筆の良さを知って頂こう!

そして万年筆の良さを知って頂いた上は大きくなってから高級な万年筆を売り付けよう!

的なPILOT社の気概を感じさせます。

いちおう、一般的なブラックのインクカートリッジも付属しているのだけれど、黒は俺の最も嫌いな色である為、同時にブルーブラックのインクカートリッジも購入、それを入れました。

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よいしょよいしょと文字を書いたよ。

俺は字が下手で、筆圧に任せて紙にペン先を強く擦り当て、文字を構成する一本一本の線を意識しつつ、ゆっくりゆっくりと文字を書く癖(そうじゃないとマトモな字が書けない)があり、サラサラと紙の上を滑らせる程度の筆圧による筆記が可能で、それが故に大量の記述を求められる職業の方々に愛される(疲れないから)万年筆は向かないと思っていたトコロ、案の定でした。

上の写真では何とか格好を付けたものの、万年筆による筆記は困難で、ならばとサラサラ流れるが如く書けば書いたで何を書いたか自分でも分からないという悪筆っぷり。

とはいえ、同時に

練習したら(字が)上手くなるかも…

みたいな根拠不明の謎の手応えも感じ、とりあえずメモ書き程度のことに関しては『kakuno』を使ってみることにしたよ。

高級品となれば値段も天井知らずの万年筆の中にありながら、1000円もしないで買える製品である為、各所にそこまで高級な部品や素材も使われていないのでしょうが、

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ペン先くんが笑ってるんですよ。可愛い。

万年筆の書き方の基本として、この

ペン先の刻印や彫刻がある面を上にして使う

ってのがあるらしく、従いましては『kakuno』で筆記をする限り、常にこのニコニコのペン先くんと向かい合うカタチとなります。

(ペン先くんのクチ元にある<F>はペン先の太さを表しています。<F>は細字。他に中字の<M>もあったよ)

文章を書くことと同時に、筆記用具にも強く惹かれるトコロがあり、齢40にして初めて手にした万年筆に、ちょっと嬉しい思いです。

これでハマっちゃって、高級文具の世界へ飛び込んだりしてしまうんじゃないかと、若干の恐怖も感じているんですけれども(笑)

いくら良い筆記具を持っていたって、字は下手だし好きなばかりで大した文章を書けるワケでもないしってんじゃな(+_+)